今シーズン借金2の4位に終わってしまったカープですが、2016年度のコーチングスタッフは未だに発表になっていません。他球団の2016シーズンのコーチングスタッフが続々と発表になっている中で、CSに出場しないわけですからいち早く組閣を進めたいところです。
現段階で新井宏昌1軍打撃コーチの辞任が発表されていますが、それ以外のコーチ陣の去就、2016年の首脳陣一覧はまだ発表になっていません。いずれも近いうちに発表があると思いますが、基本線としては今シーズンのコーチ陣の大部分が残留する見込みでしょう。

まず辞任した新井打撃コーチでありますが、表向きには引責辞任と言われています。一言で打撃不振と言う形です。ただ「打てない」「貧打」という声を耳にしますがチームOPSはセリーグ2位の.681、得点はリーグ3位の506、本塁打はリーグ3位の105と貧打とは言い難い部分もあります。打撃で特筆できるのは3塁打数で32本はリーグ断トツで1位で12球団もマリーンズに次いで2位、優勝したスワローズの2倍となる32本を記録しています。やはり走力のある選手が多い点もありますが、3塁打は長打にならなければ当然生まれませんので、ここがカープ打線の特徴と言えます。
反面三振はリーグワーストの1082を数え、12球団で見てもライオンズの1194に次いでワースト2位の記録となっています。中でもシーズン100三振を超える打者が丸佳浩選手と田中広輔選手、90台が菊池涼介選手とエルドレッド選手と三振数上位でカープの選手が多く居るため、ここが新井コーチが言う「責任」であると思います。

もちろん主軸となる外国人打者にとっては、長打の副産物が三振であり、三振を減らす打撃を行えばホームランや長打も減ります。もちろん三振を減らすに越したことはないのですが、減らそうとして数字が落ちては元も子もありません。ですので個人的には主軸を打つような選手の三振数はある程度眼をつぶるべきではないかと考えています。
話を戻すと2015シーズンのカープが貧打と言われる所以はやはり丸佳浩選手菊池涼介選手の三振数ではないでしょうか。主に1番2番のコンビを組んだこの両選手ですが、三振数が2名合計で225個でした。特に丸佳浩選手の三振数は143個と2014シーズンの95個から大きく増加してしまっています。また出塁率も5分程度落として.361と三振数がそのままマイナスになってしまっているようなイメージです。

例えば上位打線の1番2番で三振が多くなってしまうと、1番が出塁して無死1塁としても、2番打者が三振でそのまま1死1塁となってしまいます。しかし2番打者が仮にセカンドゴロであったとすれば、進塁打となり1死2塁となります。そこでクリーンアップに1本ヒットが出ればこれで1点です。比較的投手陣が整備されているカープにおいて、1点1点の積み重ねが勝利をぐっと近づけられると考えています。よってカープの1番2番の上位打線を打つ選手に関しては三振を減らして、アウトになるのでもランナーを進めるような打撃ができるようになるか、これが来シーズンへのポイントになるでしょう。

では三振が増えてしまった要因とすれば、もちろん年によっての調子の上下はあると思いますし、たまたま2015シーズンが振るわなかったのかもしれません。
しかし今シーズンの打撃を見ていくと、どうやら相手バッテリーの配球をどうも読み切れずに狙い球がずれたボールに打ちに行ったり、それによってタイミングが外れて三振に倒れてしまっているシーズンが多いように感じます。もちろん全てが全てではありませんし、相手バッテリーとしても攻め方は毎年変わることはよくあることです。

ただ相手バッテリーの情報をもう少し多く頭に入れて打席に入っていれば、という打席もあったのは事実でしょう。得意ボールやウイニングショットの軌道をしっかりと頭で整理して打席に入れていれば防げる三振もあったのではないかと思います。
そういったところのアドバイスができなかったこと、これが新井コーチが感じた責任の一部であるのではないかと思っています。
緒方孝市監督と新井宏昌コーチとの不仲説はシーズン中にもささやかれました。相手バッテリーの分析などをどのコーチが担当していたかはわかりません。ヘッド格であった永田コーチかもしれません。カープとしてもスコアラーが持ってきた情報を分析できる打撃コーチ、もしくは作戦コーチを立てる必要があると思います。現場トップは緒方孝市監督なのですから、緒方監督がやる野球を理解できるコーチを招聘することが重要です。なおかつ分析や作戦面で采配をサポートができるコーチを置くべきであると思います。
後任は迎祐一郎打撃コーチ補佐がチーフ格に就任するのか、もしくは外部から招聘するのかはわかりませんし、情報も出てきませんが、1名補充することになるでしょう。
来シーズンは1番2番の三振を減らして、出塁率を高めて真の意味での強力打線を構築して行って欲しいと思います。



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